笑う習慣──笑顔がもたらす心身の元気

「よく笑う人は長生きする」と、昔から言われてきました。
実際、医学や心理学の分野でも、笑うことがストレスを軽減し、免疫力を高める効果があることが証明されています。
養生訓の中にも、「憂いを払い、笑みをたたえるは、養生の妙なり」という趣旨の教えがあります。
つまり、笑顔で過ごすことが、健康を守るための智慧として、すでに300年以上前から説かれていたのです。
私自身、うつ病を乗り越える過程で、笑いの力を何度も実感しました。
気が沈んでいるときこそ、ほんの少しの笑いが心を軽くしてくれます。
テレビの漫才を見たり、昔の楽しかった思い出を振り返るだけでも、表情がほころび、気持ちが前向きになるのです。
笑いは、意識してつくることもできます。
たとえば「ありがとう」と言うときに微笑む、「鏡の自分に笑いかける」といった習慣も、脳に良い刺激を与えるとされています。
一日ひとつ、「笑えること」「笑顔になれる瞬間」を探してみませんか?
小さな笑いが積み重なって、心と体の健康を守ってくれる──それが「笑う習慣」の力です。