感謝の習慣──「ありがとう」が人生を照らす

「ありがとう」と、最近いつ言いましたか?
そして、いつ言われましたか?
感謝の言葉は、小さな一言でありながら、受け取る人の心にぬくもりを残します。そして、言った自分自身の心も、やわらかくほぐしてくれる力があります。
江戸時代の貝原益軒は『養生訓』の中でこう説いています。
「心を平らかにして、七情を少なくすれば、気のめぐりよく、長く健やかに生くべし」意訳 香月恭弘
つまり、感謝や喜びの気持ちを多く持つことで、心身が穏やかに整い、健康にもつながるというのです。
私自身、うつ病を経験したとき、感謝の言葉を素直に口にするのがとても難しく感じたことがあります。けれどある日、何気ないひと言──「今日もありがとう」と家族に言われたことが、心に灯をともしてくれました。
その日から、私は小さな「ありがとう」を意識して口にするようになりました。すると、不思議なことに、人との関係も、心の状態も、少しずつ良い方向へ変わっていったのです。
「清活習慣」における“感謝”は、特別な行動ではありません。
・朝、窓の外の光に「ありがとう」とつぶやく
・食事の前後に「いただきます」「ごちそうさま」を丁寧に言う
・家族や同僚に「助かったよ」と言葉にする
そんな日々の小さな積み重ねが、自分の内側の「ありがたいなセンサー」を磨いてくれます。
「ありがとう」は、他人に向ける言葉でありながら、実は自分を整える言葉でもあるのです。
今日も、ひとつでも多く「ありがとう」が言える一日になりますように。