食べ方を見直せば、毎日が変わる──食事の習慣

「何を食べるか」も大切ですが、「どう食べるか」は、もっと大切かもしれません。
現代は食べ物が豊かにある時代ですが、その分、食べ過ぎや偏った食習慣、早食いなど、体に負担をかける食べ方が当たり前になってしまうことがあります。
江戸時代の貝原益軒は『養生訓』の中で、こう語っています。
「飲食は身を養う。しかし、欲にまかすべからず。」意訳 香月恭弘
つまり、食べることは節度をもって、欲望のままに食べ過ぎてはいけないという教えです。
さらに「腹八、九分目に保つことが長寿の秘訣である」意訳 香月恭弘とも述べています。
私たちは、ついつい「お腹がいっぱいになるまで食べること」が満足と感じてしまいますが、本当の満足は「心地よく、元気に過ごせること」にあるのではないでしょうか。
私が提案している「清活習慣」でも、食事はとても重要な柱です。
特別な食材や高価な栄養品をとるのではなく、
・腹八分目を意識する
・ゆっくり噛んで味わう
・「いただきます」「ごちそうさま」を心で言う
といった、昔ながらのシンプルな習慣を大切にしています。
また、食事中にスマホやテレビに気を取られると、つい早食いや過食になりがちです。
一口ごとに箸を置いて噛む。味わいながら食べる。これだけで消化もよくなり、心も穏やかになります。
「食は命を養うもの」──この当たり前のことを、もう一度見直すことが、健康な日々を作る第一歩です。