感謝の習慣──「ありがとう」が心と体の力になる

日々の暮らしの中で、どれだけ「ありがとう」と言っているでしょうか。
朝起きられたこと、ごはんが食べられること、家族が元気でいること──
当たり前のように思えることほど、実は大きな恵みです。
私はうつを患っていた時期に、「感謝どころではない」と感じていました。
しかし、ある日ふと「今日も朝日がきれいだ」と思えた瞬間から、少しずつ心がほどけていったのです。
それからは、意識して「ありがとう」と口に出すようになりました。
感謝の言葉は、不思議と自分の心にも届きます。誰かのための言葉ではなく、自分のための言葉にもなるのです。
養生訓にも「喜びをもって日々を過ごすこと、すなわち病を遠ざける道なり」意訳 香月恭弘 とあります。
感謝は、まさに喜びを呼び込む力です。
心が穏やかになると、体もゆるみ、呼吸が深くなります。
ストレスホルモンが減り、免疫力が高まるという研究結果もあります。
感謝は、心の姿勢です。
誰かにお礼を言うときだけではなく、自分の小さな成長や、今日の静かな時間にも「ありがとう」と言ってみる。
それだけで、日常がほんのり明るく変わっていきます。
もしも今、苦しいことがあったとしても、
「それでも今日を生きている自分」に、そっと「ありがとう」を贈ってください。
その一言が、明日の元気を育ててくれます。